「虎をかぶりて、駆けてく」の稽古中!

映画「虎をかぶりて、駆けてく」の稽古が進んでおり、8月26日には白州の活性化センターが稽古場となりました。

松永監督と撮影・製作トータルアドバイザーの藤原さんの下、メインキャストが集合するのはこの日が初めてです。

いろんなシーンがあります・・・。自然にできたかな?

演技のしぐさの指導を受けて、思わず笑ってしまったり。

待機中も、自分の役柄について思いを巡らせます。

主役の実里ちゃん。お疲れさまです!

それぞれのセリフの稽古もありますが、この日は虎頭の舞保存会の方々にご協力いただいて、初めて虎頭の舞の稽古をつけてもらいました。

ここで虎頭、登場です! 初めて目にするという人がほとんど。少しずつ顔つきが違うようです。

頭を動かす仕組みを、保存会長が教えてくれます。

また特別に、江戸時代からこの地に伝わる虎頭を見せてもらいました。一本の桂の木から彫り出されているそうで、迫力があります。
徳川の治世の後、明確な形での虎頭の舞の継承は途絶えていたそうですが、現存していたこの虎頭に注目して改めて全国の虎舞について調べてみたところ、これほど見事な虎頭が残っている地域は他にないことに気が付きました。

各地の例から考えると、山間地である白州台ヶ原での虎舞には、火伏せの意味合いがあった可能性があります。

地域内のつながりの強さの表れでもある虎舞を復活させようと、保存会が発足したのは平成3年のこと。江戸時代の虎頭を参考にレプリカを制作し、各地に伝わっていた曲やオリジナルの曲を用いて、地域の大人や子どもが練習を重ね、夏から秋にかけての年数回の祭りで舞を披露しているそうです。

大人用の虎頭は木製でかなり重いですが、舞う際にはしっかりと持って前に突き出す必要があります。

これが、基本姿勢ですか?! つ、つらい!

脚も上げなくてはなりません! 後ろ足役は、尻尾を掲げたまま舞います。

そしてジャーンプ!

(きついよ〜〜〜!)

ここで、実際の祭りで虎として踊っている先生たちのお手本を。

さすがに力強さがありました!拍手!

何か大変なことになっていますが、これはカメラ位置チェックです!

虎の衣をつけるとより暑そう、そして重そうですが、頑張って!

笛や太鼓の音に合わせて・・・。

虎に、なるように・・・。

少し様になってきたでしょうか?

だいぶ疲れました・・・。

ヘトヘトですが、ラスト。先生たちと共に動きを合わせて!

決まりましたー!!

虎の舞の他にもいろいろ段取りがあり、まだまだ詰めるところがあります。

お祭りの日には皆で映画作りを楽しみましょう!

一般部門シナリオ教室の2回目が行われました

8月25日に一般部門のシナリオ教室の2回目が、すたま森の図書館で行われました。

まずは前回の復習を兼ねて、テーマを1つに決めて書くことの大切さや、視点についてなどのお話がありました。大前先生の現場での経験談に基づいて話が進むために、納得感があります。

ト書きはどこまで書けばいいのか、といった具体的な質問が上がり、そこから自分が書きたいこと、見る人にわかってもらうように書くこと、舞台と映像作品の違いなどにも話が及びました。

今回の授業の重要な点は、ドラマには対立や葛藤が大切だということ。実際にちょっとした会話をしてみて、対立があるとそれぞれの立場が自ずと伝わることを学びます。

「私、実は・・・」で始める自己紹介タイムでは、それぞれが想像力を働かせて嘘か本当かわからないプチ告白をして楽しみました。

また今回は、教室の隣の部屋でお茶やお菓子を囲んで親睦を深める時間もありました。

3回目となる次回は、森の図書館の隣の建物が会場となります。

一般部門のシナリオ教室も始まりました!

大前玲子シナリオ教室の小・中学生向けの日程が終了し、8月11日には一般向けの教室がスタートしました。今年の会場はすたま森の図書館で、30名以上の参加者が集まりました。

大前先生を慕って県外から足を運んだ方々もいます。普段、大前先生は何百人ものプロの脚本家を輩出している表参道のシナリオ・センターなどで教えておられますが、絶大な人気を誇る大前先生の授業は、希望してもすぐに受講できない状況だそうです。改めて、そんな先生の授業を北杜で受けられる機会は貴重ですね。

「昨年この授業を受けて、初めてシナリオを書いて受賞した人もいるので、今年もっと厳しく教えたらもっと受賞者が出るかもしれない」と話す大前先生ですが、楽しいムードは今年も変わらず。

講義や本で学んでから書き始めるより、トライしながら学ぶのが早い、ということで、さっそく短い課題に取り組んでもらいます。

昨年のシナリオコンクールで「北杜市民賞」を受賞した森澤美幸さんは、去年に続き今年も受講されています。「初めて書いて受賞できたのはラッキーでした。自分が考えたあらすじやシナリオを、授業の中で早めに発表して独りよがりな部分を指摘してもらったのが良かったんだと思います」。

恥ずかしがらずに発表するのは大切なんですね。皆の発表を聞くのも面白いです。

今年はテキストとして、第1回シナリオコンクールの入賞作品集が配られています。入賞作に沿って大前先生がシナリオの手ほどきをしている部分もあり、じっくり読める面白いものになっています。

最後に宿題が出され、1回目の授業が終わりました。次回が楽しみです。

配役が決定!顔合わせ・初本読みを行いました

第1回シナリオコンクール一般部門グランプリ作の映画「虎をかぶりて、駆けてく」の配役が決まり、8月6日に顔合わせが行われました。

北杜市在住、または北杜市に縁の深いキャストばかりで、演技は未経験者がほとんど。まさに北杜の手作り映画となりそうです。

和やかな雰囲気の中で自己紹介が終わり、初本読みに入ります。
決定稿の台本は、皆この日が初見。それぞれの役に入っていこうと真剣にセリフを読み合わせます。

配役も踏まえて最後の最後まで練り直した監督肝入りのシナリオですが、セリフが声に出されることで一気に命が吹き込まれていくようです。

幼なじみ役のツーショット。身長差36センチ! 虎舞の祭りには皆さん、ぜひお越し下さい!
何しろ第1回目の映画づくり。解決しなければならないことがさまざまあり、配役もどうなることかと心配な時期もありましたが、こうして決まってみると、「声がいい!」「役に合っている!」など素直に言い合える楽しみな雰囲気となりました。稽古はこれから。皆体当たりチャレンジですので、応援してください!!

手作り映画ではありますが、撮影&製作トータルアドバイザーは、現役で多くのCMやドラマ、映画を撮り続けているプロ、藤原秀夫さんです。
そして映像の編集は、長田千鶴子さんに引き受けて頂くことになりました。長田さんは、『ビルマの竪琴』『犬神家の一族』等幅広い作品を手掛けて日本映画を牽引した故・市川崑監督の作品を長い間編集されてきた方です。
プロのお二方が市内在住で、この映像祭に力を貸してもらえるのは大変心強く、そしてとても楽しみです!!

 

 

 

 

小・中学生向け大前玲子シナリオ教室2回目ー市長も見学

小・中学生向けシナリオ教室(全3回)の2回目が、8月1日に北杜市役所で開かれました。

昨年のグランプリ作品のアニメーションを鑑賞した後、大前先生が作成したいくつかのシナリオを読み合わせました。ちょっと切ない恋心が伝わるシーンもあります。

面白いのは、気持ちとは裏腹のセリフもあるところ。恥ずかしいときや、見栄を張りたいとき、つい思っていることと別のことを言ってしまうのが人間です。

また今回は、昔話の主人公の方ではなく、悪役である鬼にフォーカスしてみました。鬼の言い分によって物語がどう展開するのか、3つのグループに分かれて考えます。

「あらすじは考えられるけれどシナリオとなると、セリフが難しかった」という中学2年の東條桃花さん。一生懸命取り組んで、原稿用紙を埋めていました。

たくさん書いたら、一息入れておやつタイム!

どんなお話を考えたか全員が発表しました。人それぞれの解決策、ストーリーがあるのがよくわかります。

昨年に引き続き参加している小学6年生の福田夏音さん(写真中央)。これまでマンガを20作ほど描いたことがあり、小説にも興味があるそうです。昨年は時間が足りずシナリオコンクールに応募できなかったそうですが、今年は応募するそうです。「北杜は鳥や蛍など自然がたくさんあって大好き。シナリオ教室はとても楽しいです。先生が優しいです。来年もあったらまた参加したいです」。

この日は渡辺英子北杜市長が見学に訪れていました。「子どもたちの豊かな発想に触れるのが大好きなので、とても楽しかったです」。鬼の気持ちという見過ごしがちな観点からシナリオを考える子どもたちの姿を見て、「人と人との関係が希薄になりがちな今、こうして自分と違う人の考え方に思いを重ねることは、大人になって何かあったときにも役立つのではないでしょうか」と話していました。