音楽が入り完成間近!11/18上映

映画「虎をかぶりて、駆けてく」の映像編集作業が無事完了し、劇伴制作の段階まできました。ピアノ曲を手がけてくれるのは、山梨県出身の作曲家・ピアニスト小林真人さんです。小林さんは現在東京在住ですが、八ヶ岳南麓をテーマとした美しい曲作りや、北杜でのコンサートを数えきれないくらい行ってこられました。北杜市には大変馴染みの深い音楽家です。

松永監督と以前から親交がある小林さん。二人でスクリーンで映像を見ながら、どんなタイミングで曲を入れるかといった具体的な打ち合わせが進みます。

今回の映画テーマ曲『流れる雲を見ていた』は、小林さんのメジャー進行の爽やかな曲ですが、あえてマイナーにアレンジしたり、軽トラのラジオから流れる曲まで考えたり。主人公の気持ちの変化に寄り添った劇伴作りが行われました。

その後、最終の整音作業が行われ、いよいよ北杜初の手作り映画の完成となります!

初上映となる11月18日(日)の「水の山」感謝祭2018 の内容も決定しました!
13:30からで、短編映画の上映のほか、台ヶ原宿の保存会メンバーによる虎の舞の披露や、監督や演者の制作秘話が聞けるクロストークもあるのでお楽しみに。是非女神の森セントラルガーデン(小淵沢町)にお越しください。

午前中は、食や農に関するプログラムが行われる予定で、こちらも楽しそうです。全日参加無料、ただし市内のレストランやカフェの「定番メニュー」を試食できる12:00からのプログラムだけは数に限りがあるため事前申し込みが必要です。

 →詳しくは「水の山」感謝祭2018 ページへ

シナリオ教室最終回でした

一般向けシナリオ教室が1027日にすたま森の図書館で開かれました。今年最後となる6回目の教室です。

ドラマを観ている人が「この後どうなるのか」と想像して楽しめるように、説明をせずに、しかし伝えたいことを伝えるための手法を教わります。映像だけで伝えられる部分がないか、一度考えてみるのも大切なようです。

コンクール締め切り日が少しずつ近づいているので、応募方法に関する質問も出ました。
シナリオ本文は、20字×20行で10枚程度。見やすさを意識したレイアウトにし、原稿用紙ではなく白い紙に印字するのがおすすめです。
シナリオ本文とは別につけるあらすじは、「ラストはお楽しみに」などとはせずに、結末までわかるように簡潔にまとめます。
また、ページナンバーを記入し、右側に2つ穴を開けて黒い綴じ紐で綴じるなど、募集要項に出ていることをしっかり抑える必要があります。

書いてきたシナリオの一部を発表する時間では、声に出して読んだことで「なくても伝わるので省くべきセリフ」が明確になる場面がありました。

「ここから始めたらどう?」という大前先生のアドバイスにより、ぐっと立ち上がりが早くなりそうな例もありました。

「夜書いたときはすごく面白いと思ったのに、朝に見返すとつまらない」、「書くために調べて分かったことを、全部入れたくなってしまう」といった”あるある”な意見が上り、客観的になって抑えるといったことについても話が及ました。

全6回を終えた受講者の感想として、「いろいろな視点を垣間見れていい経験になった」「キャラクター作りにハマった」「自分の癖に気づいた」「使ったことのない脳細胞を使った」「自分が仕事で長年やってきたことと正反対」「難しさを再認識」「添削して郵送までしてもらって有り難かった」「自分だけだったら書くことができなかった」「以前物語を書いていたが数年書く気が薄れいたところ、こんなに安く近くで講座を受けられ添削までしてもらったおかげでパソコンに向かうのが楽しくなった」「分かりやすくて魅力的な講座だった」「来年もあれば参加したい」「大前先生のファンです」「苦しみながら楽しみながらなんとかシナリオを完成させたい」などの声がありました。

大前先生も「私も本当に楽しかったです。6回が早く感じました」と笑顔で話していました。
松永事業推進部長は、途中まで書くのは意外と皆やるけれど、「了」まで書いて郵送するまでやると区切りになる、と応募を促しました。

受講した方も、しなかった方も、ぜひ最後までご自分のシナリオを仕上げて、シナリオコンクールに応募してくださいね。締め切りは12月10日です。
今回もグランプリ作には50万円を授与、そして映画化されます!!

第2回 「北杜市シナリオコンクール」募集要領

 

編集作業を市長が見学

「虎をかぶりて、駆けてく」の編集作業が連日続いています。

長田さんにここまでの編集の感想を伺うと、まずは「大変です」の一言。1回目の映画づくりでもあり、作業場所の変更やソフトの操作の問題が持ち上がって、短編映画の形がだいたい出来た後もまだ骨折り仕事が続いているようです。

長田さんの手元には書き込みがいっぱいの台本が。どのカットを使ったのかを逐一記録してあります。

29分近くになっていた映像を短くしたり、音声を揃えるために見直しをしたり。松永監督は、「ロケ現場で見ているのと、映像になって見るのはまた違うことに気づかされました。映像になると表情の微妙なディテールが見えてくる」と話していました。

この日は、作業場所となっている市役所の一室に渡辺英子市長が訪れました。

キャスト、スタッフともに9割以上が北杜市民であることを受け、「北杜市には素晴らしい人材がいらっしゃることを、驚きとともに知りました。みなさんの惜しみない協力に感謝、感謝です」と市長。

「ここで遅くまで作業してさみしくならないんですか」という市長の問いかけに対し、長田さんは、編集作業は時間との戦いでもあるので夜遅くまで取り組むのも当たり前のようになっていること、映画製作は時間とお金がかかるものだけれど文化的な広がりがあるといったことを話していました。
「こうして夢中になってくれる人がいるから、出来るんですよね。職員は応援だけは出来るけれど」と笑顔の市長。

来年以降の編集場所をどうするかについての話に触れながら、「何をするにも継続していくことが大事ですね」と市長は語り、「多くの人に観ていただきたいですね」と完成をとても楽しみにしている様子でした。

 

 

 

シナリオ教室も佳境に向かいます

全6回のうちの5回目となる一般向けシナリオ教室が、10月13日に開かれました。

今日のテーマは魅力的なキャラクターを作ろうということ。感情移入できるのはどんな人物でしょうか。生まれ育ちにどんな背景があるでしょう。

お話を頑張って作り出そうとしなくても、魅力あるキャラクターが生まれればどんどん描くことができます。この人物ならばこう言うはず、というセリフがあるでしょう。ただし、キャラクターはどんな時も一貫していなければ違和感が出てしまいます。

それぞれがコンクール用に考えている物語の、あらすじやシナリオの一部を発表する時間となりました。

この物語での葛藤は何か、結果として主人公に心の変化があるのか、それとも周りが変化するのか・・・。受講者の案に耳を傾けることは、今まで勉強してきたことについて改めて思いを巡らす機会になります。

また、2時間ドラマとは違い、テンポよく話を進める必要があります。書いていると話を広げたくなるのはよくあることですが、広げないで、深くすることが大事だそうです。
何の話なのか、一言で言える話であることの大切さが改めて見えてきます。

「自分が何を一番伝えたいかわからないのですが」という質問に対し、大前先生は自身の経験を振り返り、世の中に言いたいことはないかなと考えたときに「異性に対して自分が言いたいことを入れたい」という思いが浮かんだエピソードを話してくれました。たった一つのセリフを言わせたいために全体を書く、というお話の生まれ方もあるようです。

前回大前先生にシナリオを提出し、そこに書いてもらった赤字に非常に納得したという大島美恵子さん。どんなシナリオの本を読んでもわからなかったことがふっと腑に落ちたそうです。「提出して間も無く赤字を郵送してもらって、その熱意に応えたいと思いました」。

教室を見学していた映像祭実行委員の古澤会長から「レベルが高いことをやっていると思いました」という感想がありました。

シナリオコンクールの締め切りは12月10日。北杜の魅力が詰まった素敵な人間ドラマがたくさん出来ることを祈っています!

女神の森でスクリーンテスト

短編映画「虎をかぶりて、駆けてく」のスクリーンテストが10月12日に行われました。会場は、素晴らしいプロジェクターがある女神の森セントラルガーデンのホールです。

まだ音楽などがきちんと入っていない段階なので、ごく少数のスタッフでの鑑賞。ドキドキしながら画面に見入ります…。

どのシーンを観ても、ここはこうなったんだな、といろいろな思いがよぎります!

観終わると、改めてロケの時のことがまざまざと蘇り、興奮冷めやらぬ様子。

気になる点などを話し合う撮影・製作トータルアドバイザーの藤原秀夫さんと、編集の長田千鶴子さん。

編集の保存の際の不具合など、トラブルはいくつかあったようですが、皆さんこの笑顔。これから微修正をしていき、なんとか11月18日(日)の北杜「水の山」感謝祭に間に合わせます!

当日は是非皆さん、会場に足をお運びくださいね!
会場の女神の森セントラルガーデン(小淵沢町)で、料理のコンテストなども催され、楽しいお祭りになりそうです。詳細は後ほど告知します。お楽しみに!

編集作業が進行中です

短編映画「虎をかぶりて、駆けてく」のロケが終わり、撮影した映像の編集作業が進行しています。この編集段階で、映画の良し悪しはまたひとつ大きく変わるのだそうです。
邦画の大御所・市川崑監督から厚い信頼を寄せられた編集のプロ、長田千鶴子さんに手腕を振るって頂いています。贅沢ですね!

ロケ現場にいた人が映像を見ると、あの時はこうだったとか、あのことがあってこうなった、といった裏事情がすぐに頭に浮かびますが、そういった先入観がない視点で、純粋に観客を楽しませる一編の作品に仕上げていくのが編集の仕事。長田さんの長年の経験から来る鋭い判断力が光ります。

この日は、監督が未完成のラッシュを見る日。映像のつなぎ方の細かな点、実景の入れ方や音楽の合わせ方など、決めるべきことは山ほどあります。
音楽は山梨県出身の作曲家・ピアニストの小林真人さんにお願いすることになっています。

一番難しいのは、虎頭の舞の部分だそうです。お祭りの様子を全て使うわけにはいきません。2つの曲があり、それをどのように入れるか。観客の様子をどう挿入するか。音声をどうするか。さまざまな可能性から完成形を探ります。

普段とは異なる特設の仕事場で、いつもは使用しないソフトでの作業に果敢に取り組む長田さん。ちょっとした機器操作のトラブルがあると、それだけで時間がどんどん過ぎていってしまいます。
それにしても連日の長時間の作業にも関わらず、淡々として集中力が途切れる様子がありません。 体に染み込んでいるその仕事への姿勢を目の当たりにするだけでも、プロのかっこよさがじわじわと伝わってきます。

4日間という非常に短期間のロケで撮った映像素材。シーンの繋ぎを考えると、これが欲しい、あのカットを使いたいといろいろなことが出てくるそうですが、時間が許す限り、編集の工夫はどんな風にもできるのだそうです。

より良い作品づくりを求め、労を惜しむ様子がまるでない長田さん。大変な作業がまだまだ続くのでしょうが、完成がとにかく楽しみです!