アニメーションワークショップ開始!

アニメーションづくりのワークショップが6月30日にスタートしました。初回の会場は須玉ふれあい館で、北杜市に住む5歳から12歳までの15名ほどの子どもたちが集まりました。

講師は、日本のアニメーション制作を牽引する若手作家デコボーカルの2人です。

このワークショップは「北杜で一日!アニメーション!!」と題して全5回開催します。「おはよ〜」から「おやすみなさ〜い」までの一日を完成させることを目指しており、初回は「音」をテーマにした朝のアニメーションづくりです。

まずは海外の作家のアニメーション作品を鑑賞し、”音が形になって動く”ことの面白さを感じてもらいました。

デコボーカルが用意した例を見てみましょう。
朝から連想した言葉を数枚の紙に描きます。それぞれの紙に全く同じには描けないので、撮影して続けて観ると、文字が動いているかようなアニメーション独特の楽しい雰囲気が出ます。
色や形を少しづつ変えることも、動きにつながります。

自分にとっては、北杜の朝はどんな音でしょう?  それぞれテーマを考えます。

さあ、描き始めましょう!  用意されたペンや色紙、シールなどを使って思い思いに表現します。

鳥の声?風の音?それとも目覚まし時計の音?

何枚も描くと、たくさん動いて見えます!

みんなどんどん調子が出てきて、休憩時間も休むことなく描いています。描いたら先生に見せたくなりますね。

4枚ほど描けたら、iPadで撮影。今回は iMotionProというアプリを使用しました。
思ったより簡単にできそうだから家でもやってみたいという相談があり、KOMA KOMAという無料のアニメーション制作用アプリの紹介もありました。

絵を描くのが大好きで、しょっちゅう描いているという清水千夏さん。「こういうの好きそうじゃない?」とお父さんが見つけてきたパンフレットを見て参加したそうです。
パラパラ漫画はよく描いているそうですが、アニメーションだとどのように絵がつながるのかな? ダイナミックな展開の絵を丁寧に描いていました。

音の録音も行います。あくびの音はどんな風に表現する?

最後に、簡単な編集ではありますがアニメーションになった様子をみんなで観ました。それぞれの個性に溢れています!  自分が描いたものが動くって楽しいですね。

「みんな見本よりずっとうまく描いていてすごいと思いました」とデコボーカル の一瀬さん。

全5回の作品を合わせたアニメーションは、11月17日(日)に小淵沢町の女神の森セントラルガーデンで開催する北杜「水の山」映像祭で上映する予定です。お楽しみに!

3期目のシナリオ教室がスタート

一般向けの「大前玲子シナリオ教室」は今年で3期目。令和元年6月15日、須玉ふれあい館を会場に、無事初回の講義が開催されました。
参加者の大半は北杜市民ですが、県外から足を運んだ方もいらっしゃいます。また、受講者の1/3ほどは去年または一昨年の教室に参加されていた方です。

「シナリオに文章力はいらない、文学的要素もなくて大丈夫」という大前先生の言葉に勇気付けられる人は多いと思います!
ではシナリオには何が必要なのでしょうか?「人間に興味を持つこと」だそうです。

人間って何なんでしょう。時には思っていることと逆のことを言ってしまったり、嫉妬や見栄がないふりをしたり・・・。自分はどうでしょうか。まずは自分をよく観察し、他人のこともよく見て「それも人間」と愛おしむときに、「シナリオ的な考え方」が育まれていきます。

シナリオのコツは、「人間の”この感情”を描きたい」というところから始めること。”お話”を作るところから始めると後で行き詰まるので、これは大事なことだそうです。

プロのシナリオライターとして数々のホームドラマや連ドラを手掛けてきた大前先生は、「一番多く書いたのが2時間ものサスペンスで、人を殺すことばかり考えていた」と笑い、「シナリオを書く間は普段の常識は置いて、一般論とは違う視点で声をあげられることを楽しんでほしいです」と話していました。

赤ちゃん連れで来館された方もいました。一昨年のシナリオ教室に参加され、昨年は赤ちゃんを身ごもったことで受講をキャンセルされましたが、シナリオコンクールにはなんとか2年連続で応募したそうです。

初年度の受講の際に初めてシナリオを書いたそうで、多忙な子育て中でも続けたいと思う理由を聞くと、「私は書くよりまず、考えているときが一番楽しいです。普段子育てに集中していると視点が狭くなりがちなので、シナリオをやることで頭がリフレッシュできます」。

まだ自分の殻を破りきれないところがあるそうですが、「次のコンクールはギリギリの提出にならないようにしたいです」と意欲を覗かせていました。

今回は全6回のうちの初回なので、自己紹介・・・ではなく、隣の席の人のことを順番に紹介します。嘘でもOK!

役者志望の人などと比較すると、シナリオを書く人は控え目な雰囲気の人が多いものだそうですが、実は心の中でさまざまな面白いことを考えているのでしょうから侮れません!

受講者たちはさっそくワンシーンを書くことに挑戦。今回も「やまなしシナリオ教室」のスタッフたちが席を巡り、シナリオの決まりに沿った書き方について質問を受けていました。

最後に宿題が出ました。今期は1ヶ月に1回ずつの開催ということもあり、宿題を大前先生宛に郵送すればなんと添削してもらえるそうです。正直言って、この値段で至れり尽くせりの講座ではないでしょうか!

受講者のやる気に応えていつも一生懸命になってくださるのが大前先生のスタイルですので、先生の胸を借りてどんどんトライするときだと思います。

シナリオによりものの見方が変わる

シナリオコンクールの授賞式を終え、「今年はレベルが高かったかもしれません」と話す大前玲子先生。選考は楽しく、しかしどれも思いがこもった作品なので、どれも入賞させたくなるのが困るそうです。

やればやるほど奥が深いシナリオの世界ですが、書くのが全く初めてでもまた楽しめるのがシナリオです。

「はじめは思ったままを書いていけばいいんです」と大前先生。
シナリオを書くことで、ものごとの見方が変わり、俯瞰できるようになる、というのはよくあることだそうです。普段から人をよく見るようになり、自分のことも客観的に捉えやすくなるというのは、それだけでもすごいことですよね。

また、北杜市のシナリオコンクールは20分用という短さ。20分の中に気負って壮大なドラマを入れても、映像を見る方はなかなか気持ちがついていけません。そのため、悩みが少し解決するとか、関係性が変わるといった”ちょっとした変化”こそ、ちょうどいいのだそうです。

上の写真は第2回のコンクール受賞作品集です。販売予定がありますので、ご購入いただければ授章式での大前先生の講評がどういうことだったのか、わかるかもしれません。作品集のほか、大前先生の解説ページもあります。

大前玲子シナリオ教室は、初心者大歓迎。聞いているだけでも楽しく、コンクール応募の仕方まで丁寧に教えてもらえまですので、興味をひかれた方はぜひ一緒にトライしませんか?

大前玲子シナリオ教室応募はこちら。

第2回シナリオコンクールの授賞式

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第2回北杜市シナリオコンクールの授賞式が6月1日に開催されました。渡辺市長も駆けつけ、北杜市役所応接室でのアットホームな雰囲気の式となりました。

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北杜市在住の小澤治子さんは、北杜市長賞に選ばれました。小澤さんは受賞に驚いたそうですが、「去年シナリオ教室に初めて参加させてもらって、シナリオというものの面白さをすごく感じました。何とかまとめられたのは大前先生の手取り足取りのご指導のおかげです」と嬉しそうに話していました。