観る側を思い、妄想力や嘘つき力を!

月1回のペースで行うシナリオ教室。9月7日で早くも4回目となりました。
今回のメインテーマは、面白いシナリオを描くための「妄想力」や「嘘つき力」についてです。

直接セリフでは言っていないけれど「こうなったんだな」と観ている人がわかるような、妄想力が刺激されるドラマは面白いものです。
また、例えば「本当は好きなくせに嫌いだと言っているんだな」などと、観ている人にはわかってしまう嘘にも面白さがあります。
そうした場面を作るときに重要なのが「ト書き」だそうです。

「今日の講義を聞いて、ト書きの重要さを改めて感じました」と話すのは、前回の北杜市シナリオコンクールに初投稿し、北杜市長賞を受賞した小澤治子さん。セリフはたくさん思い浮かぶものの、ト書きはまだまだ難しく感じるそうです。ただ、大前先生のシナリオ教室に参加するのが2年目なので、去年より理解が進んでいると思うと話していました。

次のシナリオコンクールに向け、皆の前で自分のシナリオの案を話すのは重要な機会です。シナリオを書き上げていない段階なら、大胆に的を絞ってより効果的に変えたり、新たな発想をもらって再考したりといった変更がしやすいためです。

熱い思いで書き進めていると重要なことが分からなくなることがありますが、主人公は何をするのか、悩みは何か、そしてどんな変化があるのかを見直してみるといいそうです。北杜市シナリオコンクールのためには、北杜らしさも忘れずに。

「これまでいろいろなお話が頭に浮かんでいたけれど、それを表現する方法を習えてすごく嬉しい」「大前先生のアドバイスが毎回ためになるので、シナリオ教室があと2回しかないのが困る」「シナリオセンターの通信講座を2年ほど受けているが、こちらは月1回なのでゆっくり聞いて考えられる」「シナリオは難しいけれど、感情を書いたり順序よく展開できたりすると楽しい」「山梨の自然のことを書けたらいい」「一緒に頑張れる人がいたらいい」など、参加者たちはいろいろな思いで取り組んでいるようです。

大前先生によると、物語の発想は必ず自分の中にあり、ゼロからは出てこなくても自分の中にあるもの同士をくっつけたりして見つけ出すことができるそうです。
それぞれの描きたいことが、きっと素敵な形になるといいですね!

北杜市シナリオコンクールは来年春頃の予定です。(時期は未定ですので、決まり次第告知します。)募集の大枠はやはりこれまでと同じく「北杜の自然と人間」をテーマとしたドラマ映像(20分)のシナリオですので、皆さんたくさん案を練ってくださいね。

 

おやすみなさ〜いのアニメーションづくり

「おやすみなさ〜い 一句詠んでアニメーションづくり」と題するワークショップが9月1日に行われました。北杜での1日をイメージして行ってきたワークショップも、5回目のこの回が最後となります。

今回は文字でアニメーションをつくるということで、まずは参考となるような作品をいくつか鑑賞しました。
文字のアニメーションは、映画の導入部分などによく使われているようです。「オーシャンズ11」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」「モンスターズ・インク」などの有名映画のタイトルとして文字や数字が巧みに動く映像を観て、アニメーションの独特の表現が現実の世界から映画の世界への橋渡しをする様子がわかりました。

さらに、これまでのワークショップでできたアニメーションのダイジェスト版映像も上映し、参加した子どもたちは楽しそうに観ていました。

さあ、いよいよアニメーション作りに取り掛かります。
読んでいた本を閉じて「おやすみなさ〜い」と眠りにつく場面を思い描きます。

13名の参加者がいるので、「きょうもありがと  またあした」という13の文字から成る言葉を使うことにしました。13の文字を各参加者に割り当て、それぞれの文字から始まる五七五のような語呂のいい語句を一人ひとりが考えます。

例えば「き」から始まる言葉は何がいいでしょう?
気に入った言葉を見つけるために、辞書を開いてみる人もいます。

五七五の内容は、夜に関連しているといいでしょう。夜と言えば? いろいろな連想が可能です。

相談したり、下書きをしたり、好きな色の紙に描いて色を塗ったり。今回も個性的な作品が出来ていきます。

五七五の最初の文字だけは、キャラクターのように何通りも描きます。動かしたらどうなるのか、いろいろと想像して作れるようになっているようです!

ここまで出来たら撮影です。ガラス板の上に文字を置き、下には本を置くことで、全体の雰囲気を作ります。

文字が動くって面白い!撮影したものをつなげてみると歓声が上がります。

声の録音も頑張りました。デコボーカル が声と映像を後で編集してくれるので、どう出来上がるかが楽しみです。

これまでのワークショップの全ての回に参加して楽しんだ人、自分の好きな回を選んで兄弟でそれぞれ参加した人、知人に勧められて今回初参加し、「次はいつやるんですか?」と訊ねる人もおり、「全部つなげた映像が早く観たい」という声もありました。

全5回の作品を合わせた北杜の1日!アニメーションは、11月17日(日)に小淵沢町の女神の森セントラルガーデンで開催する北杜「水の山」映像祭(10:00-)で上映します。ぜひお越しくださいね!

また、現在映像祭のボランティアスタッフを募集中です。ボランティアスタッフには、オリジナルTシャツや映像祭当日に使えるランチ券を進呈!ご応募お待ちしています。映像祭を皆で楽しみましょう!!