第2回北杜市シナリオコンクール・ グランプリ作「オオムラサキと図鑑くん」の映画化に向けたロケは、新型コロナウイルス感染防止策として来年度に持ち越されましたが、映画のテーマ曲の準備が進んでいます。
7月24日、北杜高校ギター部の2、3年生40名が八ヶ岳やまびこホールに集まり、テーマ曲の収録を行いました。
曲のタイトルは「美しい空ーオオムラサキの杜」です。オオムラサキセンター10周年記念で制作されたCDの中の一曲で、作詞作曲は北杜市在住の木林 森さんです。
この曲を同部OGで外部講師の牧田いくみ先生(写真)が今回映画用のギター合奏曲として編曲し、部を挙げて練習に励んでくださいました。
収録の前に、オオムラサキが棲む森のアニメーション動画を皆で観ました。まだ製作途中の動画ではありますが、オープニングアニメーションのBGMとしてテーマ曲を流す予定ということで、改めてイメージを膨らませます。
牧田先生の指揮で演奏がスタート。アルトギターにプライムギター、バスギター、コントラバスギター、アルトチェンバロギター、ギタロンという6種ものギターがそれぞれの音色を奏でます。「もう少し爽やかに」「ためてから」といった細かな指導が入り、生徒たちがそれに応えます。
「オオムラサキが舞う様子が目に浮かぶようなきれいな曲。私たちの演奏が映画に使われるなんて光栄なことだと思います」と話していたのは、コンサートマスターとして奏者を率いる3年生の羽賀瑞起さん。
コロナの影響による休校中は、自宅で友達と電話をしながら一緒に演奏するなどして、技術のレベルを落とさないよう励んだそうです。主旋律を担い”速弾き”もあるファーストパートに、意欲的に取り組んでいました。
2年生も頑張っています。ほとんどの生徒同様、ギターは未経験だったという高橋佑弥さん。先輩たちが演奏するギターの音色に魅かれて入部し、先輩に教わりながら弾けるようになる楽しさを感じているそうです。
コロナによる休校期間後は、感染予防対策として外に出て練習したとのこと。「この曲は、自然豊かな景色を思い描いて演奏したいです。いい緊張感の中で、演奏を楽しめたら」と話していました。
ギター部顧問の坂口奈央先生は、「今回の話を聞いてすぐ、映画に携わることができて嬉しいと感じました。初めての試みではありますが、ギター部は演奏を通じていろいろな人と関われることを普段から大事にしています」と、他の先生方とともに積極的に取り組んでいただきました。
特に今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、いくつもの演奏会が次々に取り止めになっているという背景があります。今年のギター部は3年生の人数が26人と多いこともあり最優秀賞を狙う!と張り切っていた全国学校ギター合奏コンクールも中止になってしまい、連日泣いていた生徒もいたとか。
そんな折、この日は久しぶりにホールに集って合奏する貴重な機会となりました。
坂口先生が日頃伝えているのは「気持ちを音にのせて」ということ。生徒たちは調整を重ね、最後に素晴らしい演奏を収録することが出来ました。
3年生で部長の丸茂涼祐さんは、低音が美しいギタロンという大きなギターを演奏。「今まで弾いたことがないような新鮮な曲調で、ベースも際立つので弾いていてとても楽しかったです!私たちの合奏をぜひ聴いてほしいです」と、やり切った笑顔を見せていました。
ギター部の皆さん、数ヶ月に渡る練習からこの日の収録まで、本当にご苦労様でした! 映画は来年できる予定ですので、楽しみにしていてくださいね!
また、この演奏は8/1(土)10:00〜のFM八ヶ岳ラジオ番組”小林節子と大前玲子のMovie Brunch”(翌日曜再放送)内で流れる予定です。ぜひお聴きください。
★北杜高校ギター部情報