第3回北杜シナリオコンクール6月期のテーマ「駅」には、全国から183作ものご応募をいただきました。その中からマンスリー入選作に輝いたのは、こたつめがねさんの『耳で誰かが喋ってる』です。
内容は、ボイスチェンジャーで声を変えた犯人の声で男が動かされていく推理もの。ラジオドラマにぴったりではないでしょうか。
ドラマの朗読劇としての収録日には、”声優さんボランティア・バンク”にご登録いただいた北杜市在住の松下和幸さんと秋葉清恵さんがご活躍されました。
読み合わせを行い、「優しすぎる」「もう少し傲慢な感じに」「もっと甘えた声で」などと松永監督の提案でいろいろと試します。
特に、ラストにどう余韻を感じてもらうのが一番面白いかを皆で考えました。自分なら、謎が解けたらどんな感情になるでしょう。
音楽を担当される安倍エリナさんも同席しており、思い浮かんでくる音のイメージを次々とメモしています。「シナリオをいただいて自分なりに大体考えていたのですが、セリフのやりとりを聞いていると、思っていたよりも戦うような感じがあったりして面白いのでもっと直そうと思います」。
一旦、犯人の声をボイスチェンジャーで変換して流してみると、おー!という歓声が。ミステリーの雰囲気がぐっと盛り上がります。
「自分の感覚よりも、もっともっとセリフに抑揚や間があっていいのですね! 声のドラマは活字とは違う迫力や奥行きがあって、とても興味深く感じました」と松下さん。
小説を読むのがお好きで、海外で外国人に日本語のアクセント指導をされた経験もお持ちだそうですが、声優には初挑戦ということで「監督のご指示に感心!」と楽しんでいらっしゃいました。
中学生の頃から、新井素子さん原作のラジオドラマを聴くのが好きだったという秋葉さん。本の読み聞かせで、声のトーンを変え、一人何役もこなして子どもたちを楽しませるのが得意だそうです。
「体を使った演技までは大変だと思いますが、声だけで表現ができるのはいいですね。役によって、普段の自分ではない、違う人になれる面白みがあります」。
このドラマについて、「5分ほどの中にドキドキがあって、結末が最後まで分からないのが面白いです」と話していました。
さあ、ドラマはどんな風に仕上がったでしょう!
ラジオ放送日に聴けなかった方は、ぜひ、エフエム八ヶ岳HPのアーカイブス(今まで放送された番組)でお聴きください。
”声優さんボランティア・バンク”へのご登録もお待ちしております。経験や年齢、性別は問いませんのでご興味のある方はお気軽にどうぞ!