第2回映像祭、大盛況でした!

 

11月17日、美しい秋晴れの日曜日に「第2回 北杜「水の山」映像祭 in 2019」が開かれました。会場は小淵沢町の女神の森セントラルガーデンです。

市内外から数百名のお客様にご来場頂き、映像祭オリジナルTシャツに身を包んだボランティアスタッフたちが迎えました。

今回の司会は、第1回製作映画「虎をかぶりて、駆けてく」で主人公を演じた河野実里さんです。
当実行委員会の小野会長による開会挨拶からスタートしました。

渡辺市長が登壇し、北杜市は命を守る宝である水に恵まれていることなどが語られました。

続いて、今年の5月末から9月初めにアニメーションワークショップ「北杜で1日!アニメーション」が5回に分けて行われたことが紹介され、5回全てに参加した3名の小学生に市長から皆勤賞のプレゼントが手渡されました。

熱心に制作を楽しんだ皆勤賞の3名。「ワークショップは難しいところもあったけれど、面白い方が大きかった」「人形を作るのが一番面白かった」などそれぞれに思い出があるようです。

「北杜で1日!アニメーション」の講師を務めたアニメーション作家ユニット デコボーカル の2人が、午前と午後にアニメーションワークショップを行いました。

午前中の「入門編」では、スマホで簡単にできるアニメーション制作アプリのAnimaticやKomakoma、Stopmotionの使い方などを紹介。10年ほど前と比べてアニメーションづくりが格段に身近なものになっているようです。

そしていよいよ、「北杜で1日!アニメーション」のワークショップ5回分をデコボーカル がまとめた10分程のアニメーション映像を初上映!
「自分が描いた絵が出ていておもしろかった」「音声がたくさん入っていておもろかった」「ダイジェスト版とはまた違った世界観のあるアニメーションで素敵」といった感想が挙がっていました。

続いて、第1回製作映像の「最後の森、はじまりの人」(アニメーション)と「虎をかぶりて、駆けてく」が再上映されました。
「虎をかぶりて、駆けてく」で主人公の祖父役を演じた松田さんも会場に訪れており、製作当時を思い出したりしながら皆で鑑賞しました。

さて、たくさんの美味しい食のブースが並んでいるのも映像祭の魅力です。

あれが美味しい、これは買っておかなければ、と目移りしてしまう楽しさ。

八ヶ岳周辺で大人気のレストランやカフェのほか、実店舗を構えていないお店も出店しているとあって、陽樹コミュニティーホールで多くの人がお腹も心も喜ぶひと時を過ごしました。

お昼からは、小林真人さんによるピアノライブが行われました。映画が好きな小林さんは、映画「虎をかぶりて、駆けてく」の音楽監督としても尽力されており、松永監督とのトークが弾みます。

情熱的な音色が流れ出し、会場がたちまちあたたかな雰囲気に包まれます。
映画の挿入歌「流れる雲を見ていた」の生演奏も披露。小林さんは八ヶ岳にゆかりが深く、この地の自然に魅せられて作った曲も多いそうです。

落ち着いたムードのコンサートだけでなく、会場の皆とコミュニケーションを取りながら打ち解けた雰囲気で行うライブも大得意な小林さん。
12月から当実行委員会のラジオ番組をお願いするフリーアナウンサーの小林節子さんも、ちょっぴりセッションに参加!

前会長の古澤さんも、小林さんとの突然の共演をエンジョイ!

アンコールにも応えて頂き、ルパン三世のテーマといった馴染み深い曲などで大いに盛り上がりました。

一方、特別会場では大前玲子先生によるオープンクラス「シナリオづくりの魅力」が開かれました。これまでに開催したシナリオ教室で大前先生のファンになったという人や、どんなものか聞いてみたいと親子で参加した人などが席に着き、シナリオづくりの魅力に親しんでいました。

デコボーカル によるアニメーションワークショップの「実践編」では、その場で撮った写真をつなげて動きを作り出す様を実演。何枚もの絵を描いてアニメーションにすれば、現実ではありえないような突飛な動きさえ実現できます。

また、同じものを毎日写真に撮り続けてつなげるだけでも、面白いアニメーションになるようです。「子どもの成長記録にも最適」と、ご自身の子どもたちを日々記録した楽しいアニメーション映像も紹介してくれました。

アニメーションの語源はアニマ(=魂)であり、さまざまなものに生命や意志を与えるかのように動きを与え、普段の生活の中に動きの1コマ1コマを見い出す楽しさを感じてほしいと話していました。

会場で販売中のオリジナルグッズが当たる抽選会も開かれました。

会場で配られたアンケート用紙の一部が抽選券となっており、当選した人はDVDやTシャツ、トートバッグなどをにこやかに受け取っていました。

ラストを飾ったのは、デコボーカル の構成による12作品「日本の短編アニメーションの世界〜ファミリーセレクション〜」の上映です。
ひとくちにアニメーション作品と言っても、世界観や印象は実にさまざま。アニメーションというものの懐の広さに驚かされます。デコボーカルとしての作品も、お二人それぞれの作品も上映され、別々の魅力があるのが素敵でした。

子どもへのあたたかい視点を感じる作品「Good Night」の作者、南家真紀子さん(写真中央)と、絵と文字がひと続きのしりとりのように展開していく「わたくしりとり」の作者、奥下和彦さん(写真右)が来場されており、アニメーションづくりへの想いを語ってくれました。

1日のお祭りが無事終わり、興奮と充実感の中で一息つくスタッフの皆さん。
前日の準備から片付けまで大変だったと思いますが、進んで取り組まれており「すごく楽しいボランティアだった」という声もありました。
今後もさまざまな方の協力を仰ぎつつ、是非いろいろなイベントをともに楽しんでいければ嬉しいです!!

 

おやすみなさ〜いのアニメーションづくり

「おやすみなさ〜い 一句詠んでアニメーションづくり」と題するワークショップが9月1日に行われました。北杜での1日をイメージして行ってきたワークショップも、5回目のこの回が最後となります。

今回は文字でアニメーションをつくるということで、まずは参考となるような作品をいくつか鑑賞しました。
文字のアニメーションは、映画の導入部分などによく使われているようです。「オーシャンズ11」「キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン」「モンスターズ・インク」などの有名映画のタイトルとして文字や数字が巧みに動く映像を観て、アニメーションの独特の表現が現実の世界から映画の世界への橋渡しをする様子がわかりました。

さらに、これまでのワークショップでできたアニメーションのダイジェスト版映像も上映し、参加した子どもたちは楽しそうに観ていました。

さあ、いよいよアニメーション作りに取り掛かります。
読んでいた本を閉じて「おやすみなさ〜い」と眠りにつく場面を思い描きます。

13名の参加者がいるので、「きょうもありがと  またあした」という13の文字から成る言葉を使うことにしました。13の文字を各参加者に割り当て、それぞれの文字から始まる五七五のような語呂のいい語句を一人ひとりが考えます。

例えば「き」から始まる言葉は何がいいでしょう?
気に入った言葉を見つけるために、辞書を開いてみる人もいます。

五七五の内容は、夜に関連しているといいでしょう。夜と言えば? いろいろな連想が可能です。

相談したり、下書きをしたり、好きな色の紙に描いて色を塗ったり。今回も個性的な作品が出来ていきます。

五七五の最初の文字だけは、キャラクターのように何通りも描きます。動かしたらどうなるのか、いろいろと想像して作れるようになっているようです!

ここまで出来たら撮影です。ガラス板の上に文字を置き、下には本を置くことで、全体の雰囲気を作ります。

文字が動くって面白い!撮影したものをつなげてみると歓声が上がります。

声の録音も頑張りました。デコボーカル が声と映像を後で編集してくれるので、どう出来上がるかが楽しみです。

これまでのワークショップの全ての回に参加して楽しんだ人、自分の好きな回を選んで兄弟でそれぞれ参加した人、知人に勧められて今回初参加し、「次はいつやるんですか?」と訊ねる人もおり、「全部つなげた映像が早く観たい」という声もありました。

全5回の作品を合わせた北杜の1日!アニメーションは、11月17日(日)に小淵沢町の女神の森セントラルガーデンで開催する北杜「水の山」映像祭(10:00-)で上映します。ぜひお越しくださいね!

また、現在映像祭のボランティアスタッフを募集中です。ボランティアスタッフには、オリジナルTシャツや映像祭当日に使えるランチ券を進呈!ご応募お待ちしています。映像祭を皆で楽しみましょう!!

 

あそぼうよ〜のアニメーションづくり

「あそぼうよ〜 紙で人形を作ってアニメーション作り」と題する第4回目のアニメーションワークショップが須玉ふれあい館で開かれました。

まずは、好きな色の紙を選んで絵と名前を描くネームカード作りに取り組みます。

これまでのワークショップによってできたアニメーションのダイジェスト版を観ました。
そして、今回の切り紙アニメーションの参考になるようなプロの作品を鑑賞。
自転車のパンク直しの様子をじっくり描いた日本の作家作品や、アニメーションの神様とも呼ばれるロシアのユーリー・ノルシュテインの精細で美しい表現に目を奪われました。

何枚も絵を描いてそれを撮る方法とは違い、1つの人形を入念に作ってからそれを動かして撮影する方法では、人形そのものの魅力が際立ちやすくなります。

さあ自分のオリジナルの人形を描いてみましょう。動物でもOKです。

人形の手足が動くことをイメージして絵を描いたら、ハサミで切り出します。

人形の形ができたらちょうどいい場所に穴を開けてもらい、割りピンを挿し込みます。

割りピンを後ろで固定させれば、手足が動く仕組みの完成です!

人形が動くと嬉しい!隣のお友達の人形と一緒に動かして見せてくれました。

撮影しやすいように、裏面にマグネットのシールを貼っておくのも忘れずに。

ホワイトボードを背景に、いよいよ撮影です!デコボーカルの2人 が用意してきたかわいい傘や雨粒が貼り付けてあります。

それぞれが作った人形を、傘を持っているようにセット。セットしたら自分たちは脇によけて、人形だけが映るように撮影します。

撮影したら、次のカット用に急いで少しだけ動かしてまた撮影、を繰り返します。
日本のアニメーションでは普通、1秒間のために30枚ものカットを使用するとのこと。頑張ってどんどん撮影する必要があります。

上の方まで手が届くかな? 手を振っているように見せられるかな?

自宅で作ってきた型紙をもとにたくさんの関節が動く人体を作り、アクロバットな動きをさせたり、大きな猫がスイスイ動くようにセットしてみたり。それぞれが趣向を凝らしています。

撮った画像をつなげてどうなったかを観て大盛り上がり。どんどん面白くなります。

最後は全員で1つのシーンを作ります。たくさん撮ってやっと数秒分になるということで撮影に時間がかかるのですが、みんな楽しくなっているので「30枚でなく50枚撮りたい!」という声も上がるほどでした。

しまいには先生のTシャツが紙のペンダントでいっぱいに。子どもたちが空き時間に作って先生にプレゼントしたものです。

今回も映像の出来上がりがとても楽しみです。これまでのダイジェスト版は、WEB上に既にアップされているのでご覧ください。
https://hokuto-eizosai.com

次回の最後の回を含めた全5回分をつなげて完成版を作成し、11月17日(日)の北杜「水の山」映像祭(女神の森セントラルガーデン)で上映します!

いってきま〜すのアニメーションづくり

第3回目のアニメーションワークショップは、2回目同様北杜市オオムラサキセンターで開かれました。

この日のテーマは「カメラにポーズ!でアニメーションづくり」です。
はじめにそれぞれのネームカードを描きました。

1回目と2回目に作ったアニメーションのダイジェスト版を見て振り返るとともに、人間をコマ撮りしてつくるピクシレーションの手法を初めて用いた1952年のカナダの作品や、人間をスケートボードに見立てる様子が面白いアメリカの作品を鑑賞しました。ピクシレーションの歴史はかなり古いようです。

たくさんの写真をつなげて動いているようにするというピクシレーションのイメージが湧いた後は、実際に自分たちでやってみます。声の録音はうまくできるかな?

「いってきま〜す」と皆で外に遊びに行くというシナリオで撮ります。
梅雨明け前で小雨がちらつく日なので、傘を生かした撮影をしました。

傘を開いた状態も撮ります。一瞬で傘が開くトリックのような映像になるでしょうか。

魔法のようにスッと傘を引き寄せる場面も撮ります。

自分たちは同じ場所から動かず、傘だけを移動させて何枚も撮るのがポイントです。

ジャンプも撮ります。講師のデコボーカル の指示のもと、少しずつ場所を変えて、何度もジャンプ!

つなげて観ると、こうなるんだ!ということがはじめて分かり歓声が上がります。

デコボーカル が事前に作成していた入念な絵コンテを見る子どもたち。撮っているときはわからなくても、この通りに撮っていけば面白い映像ができます。

オオムラサキセンターの入り口や、森の中でも傘を使って撮影しました。
さまざまな場所で何十枚も撮影する必要がありましたが、皆で協力して無事完了しました!

一体どんな映像ができたのか観るのが楽しいところですね!

第3回のダイジェスト版は、1回、2回同様、WEB上で公開します。
https://hokuto-eizosai.com

また、全5回の映像をつなげた完成版は、11月17日(日)に女神の森セントラルガーデンで行う映像祭で上映しますのでお楽しみに!

いただきますのアニメーションづくり

7月14日にアニメーションづくりのワークショップが北杜市オオムラサキセンター で行われました。2回目となる今回は、「食べる」をテーマにしたアニメーションづくりです。

はじめに、参考になるような海外アーティストのアニメーション作品を皆で鑑賞してイメージを膨らませ、講師のデコボーカルが制作の流れを説明しました。

外へ出て、料理に見立てられそうな素材を探して拾い集めます。

よく見ると森の中にはいろいろなものがあります。大きなキノコや小さな花、サワガニやカブトムシもいました。

面白い木の実が目につきました。使えそうですね。

室内に戻って紙皿やペーパーナプキンにイラストを描いてデコレーションし、皿の上に森の素材を並べてみます。

ひもや紙も使用して、おしゃべりをしながら夢中で作ります。美味しそう!

サワガニが逃げないように注意!

繊細な盛り付けができています。それぞれの個性が出ていますね。

 

いよいよ撮影です。枠に書いてある印に合わせて、少しずつ動かして何枚も撮影します。

料理を少しずつ取り出して撮り、食べて減っていくようなイメージを作ります。

力作の蕎麦プレート。思い思いの料理の撮影と、料理名の録音ができました。

待っている間、自分たちでコマ撮りを楽しんでいる姿もありました。

アニメーションになるのが楽しみですね。ダイジェスト版は間も無く公開する予定です。

 

 

 

 

 

 

アニメーションワークショップ開始!

アニメーションづくりのワークショップが6月30日にスタートしました。初回の会場は須玉ふれあい館で、北杜市に住む5歳から12歳までの15名ほどの子どもたちが集まりました。

講師は、日本のアニメーション制作を牽引する若手作家デコボーカルの2人です。

このワークショップは「北杜で一日!アニメーション!!」と題して全5回開催します。「おはよ〜」から「おやすみなさ〜い」までの一日を完成させることを目指しており、初回は「音」をテーマにした朝のアニメーションづくりです。

まずは海外の作家のアニメーション作品を鑑賞し、”音が形になって動く”ことの面白さを感じてもらいました。

デコボーカルが用意した例を見てみましょう。
朝から連想した言葉を数枚の紙に描きます。それぞれの紙に全く同じには描けないので、撮影して続けて観ると、文字が動いているかようなアニメーション独特の楽しい雰囲気が出ます。
色や形を少しづつ変えることも、動きにつながります。

自分にとっては、北杜の朝はどんな音でしょう?  それぞれテーマを考えます。

さあ、描き始めましょう!  用意されたペンや色紙、シールなどを使って思い思いに表現します。

鳥の声?風の音?それとも目覚まし時計の音?

何枚も描くと、たくさん動いて見えます!

みんなどんどん調子が出てきて、休憩時間も休むことなく描いています。描いたら先生に見せたくなりますね。

4枚ほど描けたら、iPadで撮影。今回は iMotionProというアプリを使用しました。
思ったより簡単にできそうだから家でもやってみたいという相談があり、KOMA KOMAという無料のアニメーション制作用アプリの紹介もありました。

絵を描くのが大好きで、しょっちゅう描いているという清水千夏さん。「こういうの好きそうじゃない?」とお父さんが見つけてきたパンフレットを見て参加したそうです。
パラパラ漫画はよく描いているそうですが、アニメーションだとどのように絵がつながるのかな? ダイナミックな展開の絵を丁寧に描いていました。

音の録音も行います。あくびの音はどんな風に表現する?

最後に、簡単な編集ではありますがアニメーションになった様子をみんなで観ました。それぞれの個性に溢れています!  自分が描いたものが動くって楽しいですね。

「みんな見本よりずっとうまく描いていてすごいと思いました」とデコボーカル の一瀬さん。

全5回の作品を合わせたアニメーションは、11月17日(日)に小淵沢町の女神の森セントラルガーデンで開催する北杜「水の山」映像祭で上映する予定です。お楽しみに!