11/23ライブに向けてリハーサル

11/23に開催する 『映画「オオムラサキと図鑑くん」上映&水の山スペシャルユニットライブ』に向け、ライブのリハーサルを行いました。
”水の山スペシャルユニット”のメンバーは、北杜高校ギター部、ピアニストの越智健二さん、そしてボーカルの林田由紀子さんです。いずれも今回の映画音楽を担当していただいた皆さんです。

北杜高校ギター部が、映画主題曲「美しい空ーオオムラサキの杜」の収録を行ったのは1年前、2020年夏のこと。当時の部員は今はいませんが、現1、2年生が引き続き同曲を練習し、編曲を担当された牧田いくみさんの指揮で演奏します。

今年もコロナの影響で、定期演奏会などの発表の機会が失われているということですが、夏の全国学校ギター合奏コンクールは無事開催され、見事金賞を受賞されました。受賞したクラシック曲もイベント当日に披露してもらいます。

部長の石川紗耶加さん(写真右)は、弦をつまんで弾くギタロンという大きな弦楽器を担当。低音の響きが印象的です。石川さんはギター部がとても好きで、皆の雰囲気を盛り上げたいと意欲的に取り組んでいるようです。

もう一人のギタロン奏者は1年生の長田和香子さん。夏のコンクールが終わってから、今度のイベント用の曲も新たに練習し始めたそうです。「先輩に細かい点を教わりながら練習しています。コロナの影響で演奏の機会が少ない中、なかなかできない経験をさせてもらっています」。

越智さんのピアノが加わると、ギター合奏が新たな印象へと変化します。越智さんはジャズピアニストだけに即興はお手のもの。その場の流れを感じながら、クリアな音色を軽やかに紡ぎ出していきます。「当日はまた違うことをやる」のだとか。

林田さんの歌声が加わると、またグッと引き込まれます。切なく歌い上げるメロディーに、思わず涙ぐんだスタッフも。林田さんも現在八ヶ岳に住んでおられ、越智さんとのライブ経験もあるとのこと。息が合ったプレイが楽しみです。

水の山スペシャルユニットが揃って演奏するのはこの日が初めて。途中で変更を加え、調整しながらより良いものにしていきます。ギター部がプロのミュージシャンとコラボするのは初めてで、とても良い刺激を受けたという声も。

イベント当日、1日限りのこのスペシャルメンバーでのライブに期待が高まります!!

 

 

音楽もイメージして編集中

「オオムラサキと図鑑くん」の編集作業が順調に進んでいます。
おおまかにつなげた映像を松永監督とともに確認。ロケではストーリーの順番通りに撮影してはいないので、全部がつながった今、「あの撮影がここでこう生きるのか」などと随所に感動があります!

シーンの切り替わりを少しだけ早くしたり、順序を変えたり、北杜の爽やかな実景を新たに加えたりと、相談を重ねがら細かな修正を加えます。

どうしたらセリフがより生きるか、そのことを皆で考える様を見ていると、以前、大前玲子先生がシナリオ教室で「シナリオは映画に関わる全ての人が従う設計図」と話していたことがこの段階に至っても本当なのだと感じます。

この日は、映画音楽を作曲されるジャズミュージシャンの越智健二さんも同席し、音のイメージを膨らませました。

映像を見て「このあたりから」と言う松永監督に従い、越智さんがその場でパラパラッとピアノを鳴らします。さすが、普段から即興的にジャズを奏でている方! 瞬間的に作曲できることに驚いていると、「考え込んでしまうともうだめなんです」とのとです。
映像をグッと盛り上げる音色に「もう泣きそう」という声も。

越智さんは、23年前に八ヶ岳に引っ越され、富士見のご自宅をはじめこのエリアで時折コンサートもされているそうです。以前、サスペンス映画の音楽を担当されたこともあります。
「今回お話をいただいて、凄く楽しみにワクワクしています。大人っぽくなりすぎないかという怖さもありますが頑張ります」。越智さんの音楽が、また違う角度から映画に変化を付け、魅力を与えてくれることでしょう!

映画の初上映会は11月23日(火・祝)、午前と午後に分けて八ヶ岳やまびこホールで開催します。当日は、越智さんとともに小淵沢在住の歌手、林田由紀子さん、そして北杜高校ギター部というこの日限りの”水の山スペシャルユニット”のライブも行います!

参加申込み受け付けは10月1日、HPにてスタート!
コロナ対策で席数を減らしての開催となりますので、お早めにご応募ください。(参加費無料ですが、お席の確保のためのお申込みが必要です。)

編集作業が始まりました

前作に引き続き、「オオムラサキと図鑑くん」も映像編集の大御所、長田千鶴子さんにお願いしています!

今回の作業場所は、松永監督宅に建てられたばかりの”小屋”。前回の環境とは違い、時間の制約なくこの場を使っていただけるとあり、長田さんの底知れぬ集中力がいかんなく発揮されるのではないでしょうか!?

長田さんは台本を読んだとき、メインキャスト2名でのシーンが多いことから映像が単調になるかもと感じ、アップなどのカットもリクエストしていたそうです。
ロケは雨に見舞われたこともあり、かなり時間的な制約がありましたが、素敵な表情がいろいろと撮られています。


去年ベストなタイミングで撮影してあったオオムラサキの脱皮のシーンも確認し、組み入れていきます。「単に次、次、とつないでいくだけではつまらないものになる」ということで、少しずつ映像をチェックしながらどう組み合わせるかを考えるのが楽しいそうです。

編集助手の中嶋一さんは、今回、アニメーション製作から、ドローン撮影、製作・進行まで映画全体を通して尽力していただいています。
高校生のときに映画の撮影と編集をしたことがあるそうで、「今回あの時と同じようなワクワク感を味わうことが出来ました。シナリオから完成イメージを読み取って、スタッフ全員がそこに向かってぎゅーっと集中していく楽しさは、やってみてこそわかること。贅沢な体験をさせてもらっています」と話していました。

一歩、また一歩と完成に近づいていきます。ある程度の段階まで進んだら、そこから松永監督とともにああでもない、こうでもないと編集についての議論を交わし、音楽を合わせていきますが、それはまだ先。楽しみです!!

 

4日間のロケ風景



「オオムラサキと図鑑くん」の4日間のロケが北杜市各所で行われました。
初日から2日目前半にかけては、緑豊かな北杜市オオムラサキセンターでの撮影です。

新型コロナウイルス感染症対策を万全にするため、スタッフの数を絞り、抗原検査や体温測定、消毒などに励みます。

メインキャストの大村咲を演じる中村結愛ちゃん。役に合わせ、髪をカットして臨みました。ロケ現場の慌ただしいムードに負けることなく、表情が決め手となる演技も落ち着いてしっかりと決めていきます。

もうひとりのメインキャスト、笹崎直樹役の島田周くん。終始、元気いっぱいのムードメーカーです。状況を捉え、撮影となると瞬時に役に入る切り替えぶりには目を見張るものがあります。
4日間だけで奇跡的に撮影を完了できたのは、メインキャストの2人の集中力が大人たちをグングン引っ張っていったからだという意見もありました。

北杜市オオムラサキセンターの現役スタッフ、細田楓さんには、生き物に関する指導だけでなく出演もしていただきました。特に声が素敵だと評判です。

広いセンター内のいくつもの場所で撮影し、スタッフ全員の脚が最もパンパンになったのが初日。「撮影がこんなに過酷なものだとは!」と言う周くんも、夜のシーンまで頑張りました。プロの映像カメラマン藤原秀夫さんの指示による美しいライティングが効いています。

2日目はエキストラの方々にもお越しいただきました。

あいにくの雨で傘を差したり閉じたりを繰り返す状況でしたが、「普段できない経験ができて楽しかった」「主役の演技が上手ですごいと思った」などの感想が聞かれました。

萌木の村では、ソフトクリームを食べ、メリーゴーランドに乗るシーンの撮影がありました。「メリーゴーランドに乗ったのは小さい頃以来。思ったより上下してすごく楽しかった」と結愛ちゃん。チョコレート専門店のソフトクリームの美味しさには感激し、後に何度も走らなければならないハードな撮影の際、ソフトクリームの味を思い出して微笑みを作ったそうです!

2人は、何年も前から共に舞台に上がってきた演劇仲間です。結愛ちゃんが目に涙をたたえ、悲しみをこらえるシーンも息ぴったり。女の子ならではのセリフも、周くんが相手なら「まあ言えるかな」という安心感があったそうです。

雨による予定変更を余儀なくされた3日目。今回初めて助監督を任され、準備の段階からずっと奮闘してきた中澤裕介さんは、小海線の線路近くのシーンで「電車が来る時刻に合わせてうまくキュー出しができるかどうかが、一番緊張しました!」と話していました。


松永監督と話しているのは、前作の「虎をかぶりて、駆けてく」でヒロインの相手役を演じた内田雄元さんです。今回も、市役所職員の姿からブルーベリー農家を模した青いつなぎに着替え、少しだけ出演していただきました。
「前作は市外の人たちにも観てもらい、風景がすごいなどと好評をいただきました。今回も自分が出るのは恥ずかしいですが、お役に立てるなら」とナチュラルな演技を見せてくれました。

お手製のもんぺを履いて、気合いのこもった手ぬぐいの柄を見せてくれているのは、消防団役の中山由季さんです。楽しく演じてもらっただけでなく、漫画家でもあることからこの映画の絵コンテも作成していただきました。

ポーズを決めているのは、もう1人の消防団役、大森たつしさんです。マリンバ奏者であり、清里フィールドバレエの舞台で踊りも披露する芸達者な大森さん。アドリブも完璧です。「普段、観客の様子を感じながらパフォーマンスをしているので、観客が身近にいないこのような撮影は初めて。でも主役の子達が演じるのを先に少しだけ見ることができたので世界観に入っていけたように思います」。

この映画に対しては、「北杜について、景観など一部分を切り取ったものはあっても、自然や動物、そこに暮らすいろんな人の関わりまで詰まったものはなかなかないと思う。短い中に全部が詰まった縮図のよう」と話していました。

雨が降らない日がなかったロケですが、最終日、清里の牧場でののびのびしたカットのために現場入りすると、奇跡的に明るい日差しが出てくるから不思議です。

牧場主の吉田志麻さんにも出演していただきました。志麻さんの笑顔のもとで動物たちと触れ合っているうちに心がほっこり和み、自然と柔らかい表情がこぼれます。

最後は小学校のシーンです。ドローンも使い、いろいろなアングルから撮りました。

教室の壁には、関係者に持ち寄ってもらった書道や絵、長坂小学校からお借りした掲示物などを貼り、雰囲気を演出しています。

感染症予防対策に気を使い、しかも時間内に撮り終えるために、楽しみながらも全員が集中して取り組みました。

撮影を通じて、「学校が違う人とも仲良くなれた」という意見も。先生役の百千若さんを中心に次第にまとまっていき、最後にはまるで本当のクラスの仲間のような一体感が出来上がっていました。

全ての撮影を終え、キャストに記念品が手渡されました。カメラマンの藤原さんは、「皆さん本当に頑張ってくれました。心から感謝しています。ぜひ上映の機会を多く作ってもらって、皆さんの努力の成果が生きていることを世に示してもらえたら」と話していました。

今回は打ち上げの宴も開けない状況ですが、松永監督は皆の頑張りに対してねぎらいの言葉をかけ、「この映画はある意味、北杜の”今”のドキュメンタリーでもあると思います。10年くらい経ってそのことを振り返るときも来るのでは」と感慨深い表情で語っていました。

濃密な4日間、本当にお疲れ様でした!映画の完成上映会は、2021年11月23日、八ヶ岳やまびこホールで行う予定です。
また後日、オオムラサキセンターでも上映することを計画中です。どうぞお楽しみに!!

全体ミーティングで一致団結

「オオムラサキと図鑑くん」の撮影が今月中旬に迫っています。ロケに先駆け、オールスタッフミーティングが行われました。

前回の映画「虎をかぶりて、駆けてく」の製作メンバーをはじめとするスタッフ達が顔を揃え、いよいよ本格始動、という静かな興奮が漂います。

キャストを順に紹介。市内の小学生やラジオドラマの声優として活躍したメンバーなどが出演してくれます。コロナ禍の制限された状況下ですが、皆はつらつとしていて素敵です。

何度も書き直しを重ね、やっと完成した台本です!

主役の2人は監督との稽古を続けており、読み合わせもいい調子です。
咲を演じる中村結愛ちゃんは、「表情がすごく難しい」と演技を試行錯誤中。家の中に蝶のオオムラサキが舞い込んできたのを見たこともあるそうです。北杜はやはりすごい環境ですね。

衣装や小道具についてなど、まだまだ詰めることがあります。

ロケがスムーズに進むよう行程を細かく決めており、集合場所を再確認。

皆が全力を尽くし、それぞれの仕事を楽しもうという意欲に溢れています!

ロケの4日間が天候に恵まれることを祈ります!!

稽古スタート、同級生役エキストラを募集

「オオムラサキと図鑑くん」の稽古が始まりました。
この映画の主軸となるキャスト2人がオーディションで決まったのは、2年前のこと。コロナ等の状況により稽古に入れずにストップしていましたが、いよいよ来月のロケを見据えて松永監督が指導を行います。

”北杜市民による北杜ロケの手づくり映画”が映画製作のモットーなので、主役2人は市内在住の小学生です。シーン毎に少しずつ練習している2人。それぞれの役の感情を思い、演技に挑みます。

絵コンテを見ながら、役に合った小道具やヘアスタイルについても考えます。

さあ、8月のロケ本番ではどんな風になるのでしょうか?!

現在、この映画に出演してくれるエキストラを募集しています。対象は、北杜市の小学5,6年生の男女で、咲と図鑑くんの同じクラスの児童役です。
撮影日は8/19(木)、学校でのシーンで、旧清里小学校(現・八ヶ岳コモンズ)にて行います。
ぜひこの機会に一緒に映画づくりを楽しみませんか?!

→ 応募の詳細はこちら。先着順20名、7/31〆切ですのでお早めにどうぞ!

 

 

 

清里方面をロケハン


「オオムラサキと図鑑くん」のロケハン後半戦を行いました。清里の一大観光スポット「萌木の村」からスタートです。

多種多様な草花や木々に彩られた、雰囲気のいい小道が続きます。ランドスケープデザイナーのポール・スミザー氏によるナチュラルガーデンで、自然生態系に配慮しているそうです。庭の見学を目的に訪れる団体客もいました。

森の中に佇むメリーゴーラウンド。夢ムードに気分が盛り上がります。

今回の映画の主人公は小学校高学年の男女です。メリーゴーラウンドにはぜひ乗ってもらいましょう!

広場では、毎年お盆前に行われる清里フィールドバレエの野外舞台設営が始まっていました。今年の演目は「眠れる森の美女」。月明かりの下での上映にぴったりですね。

8月中旬のロケ本番では、施設を控室に使うなどいろいろな面で萌木の村にご協力いただく予定です。
打ち合わせを兼ねてレストランロックでランチ。時々無性に食べたくなる安定の美味しさのカレーに元気をもらいます。

清里駅へ。本数の少ない小海線の電車が、ガタンゴトンと走り去っていきます。

清里ピクニックバスもチェック。公共の乗り物は、どのタイミングで撮影するかといったことに特に気を使います。

開放感溢れる景色がどこまでも広がる農場におじゃましました。

のんびり草を喰む馬にヤギ、アヒル。こんな場所なら迷い込みたい!

前列中央は、農場の吉田夫妻。既成概念に囚われない自由な暮らしぶりが魅力的です。ぜひ出演も!と話が弾みます。
前列右は、マリンバ奏者でやまなし大使も務めるエンターテイナー、大森たつしさん。なんと消防士役で登場していただきます!

学校のシーンは旧清里小学校を舞台にすることとなりました。現在この校舎は、コワーキングスペースやスタジオとして一般利用が可能な施設「八ヶ岳コモンズ」となっています。

ロケ当日には、壁面に時間割表などを仕込んでさらに雰囲気を作りたいところです。
また、メインキャストと同じクラスの小学生役エキストラを市内から募集する予定です。(後ほど告知します。)

ヒツジやヤギと戯れることができる山梨県立まきば公園も、景色の素晴らしい場所。こうして巡ってみると、気持ちの良い場所がこの地域に多くあることを再認識します。

小淵沢町の三分一湧水の遊歩道などの雑木林も巡りました。ライティングや撮影許可などさまざまな点を考慮し、適しているかを検討します。

前回のロケハンに続き、今回も天気予報を覆して雨を逃れた幸運な一日でした。映像撮影の藤原さんは「スムーズにロケハンが進んで良い感じです。あとは撮影許可の交渉などを頑張っていただけたら、満足いくものが撮れると思います」と話していました。

 

 

 

 

 

「オオムラサキと図鑑くん」のオーディション

2020年に映像化される第2回北杜市シナリオコンクールグランプリ作「オオムラサキと図鑑くん(仮)」の出演者オーディションが行われています。

前回に引き続き、今回も”北杜市民による北杜ロケの手づくり映画”製作を目指しています。そのため、応募者は全員、北杜市在住者です。

今回の映画は、北杜市の昆虫で国蝶でもあるオオムラサキをめぐって子どもたちが心を交わすハートフルな物語です。登場人物のほとんどは、小学校高学年の子どもたち。蝶々を見つめ、心を閉ざしたり、慰めようと頑張ったり、新たな場所へと誘い出したり・・・さまざまなシーンがあります。

オーディションに参加した子どもたちは、自己紹介ののち、オーディション用のセリフを覚えて思い思いの演技を披露します。

演技経験がある子もいれば、未経験ながらやる気いっぱいの子もいます。「今度は違う感じでやってみて」という監督の指示に、一生懸命考えながら挑戦していました。

本番の撮影は、オオムラサキの羽化のシーズンに合わせて来年7月頃を予定しています。それまでに稽古を重ねて、それぞれの役柄を掴んでいくのでしょう。子どもたちのピュアな魅力が、どのような映像になっていくのかとても楽しみです!


 

新しい映像祭Tシャツが出来上がりました!今年はトートバッグも作成!!
今年もSakura Fantasmaさんのイラストがとっても可愛いです。映像祭Tシャツやトートバッグは販売も行います。また11/17の第2回北杜「水の山」映像祭のボランティアスタッフに参加していただいた方に進呈します。ぜひ参加してくださいね。

第2回北杜「水の山」映像祭の情報とボランティアスタッフ応募はこちら。

https://hokuto-eizosai.com/eizosai201911.html

羽化の瞬間、撮れました!

第2回北杜市シナリオコンクールグランプリ作「オオムラサキと図鑑くん」の映像化に向け、準備が進んでいます。本格的な撮影は来年ですが、この時期にしか見られないオオムラサキの羽化などの映像を今年のうちに撮りたい考えです。

北杜市オオムラサキセンターの協力を得て、生態観察施設「びばりうむ長坂」へ。クヌギやエノキの木が茂り、オオムラサキにとって素晴らしい環境です。

サナギがちょうどいい場所にないかを下見。サナギの色を観察して羽化に近いかを推し量り、ランチの間も交代で羽化が始まるかを見張るといった地道な努力が実り、数日の撮影期間中にうまく羽化の瞬間の映像を捉えることができました!


サナギから出て間もないオオムラサキ。抜け殻につかまったまま、羽が乾くのを数時間じっと待ちます。この間に、触覚などもどんどん変化して立派になっていくのが見事です。ウォーミングアップのようにわずかに羽ばたいた後、やっと乾いた美しい羽を広げることができます。

オオムラサキに好かれる撮影陣。この濃い紫の羽の蝶がオスです。

おや、監督の手にも・・・。

「3、2、1、キュー!」・・・そううまくは飛んでくれません(笑)。

オオムラサキの幼虫(通称ムーちゃん)が葉を食べる様子も見られました。虫が好きでない人もつい見入ってしまうほど愛嬌がある顔が特徴です。

周辺の雑木林などいろいろな場所へ赴き、撮影に相応しいかを検討。ヒルに噛まれてだらだらと流血する惨事に見舞われながらも撮影陣に頑張っていただきました。オオムラサキだけでなく、しまいにはヒルの生態にも詳しくなっています!

映像カメラマンの藤原さんが撮った映像を、松永監督がしばし確認。


とても美しく撮れています!!
理科の学習用にもなりそうなほどきれいな映像。自然界の不思議さについて思わず考えさせられます。4K の精細な描写で、大きな画面で観るのがとても楽しみです!


このほか八ヶ岳の実景などを押さえて、この夏の撮影は終わりとなります。
その後、いよいよ子どもたちのキャストを募って稽古を始める段階へ。
映画制作情報は、今後HPで告知していきます!オーディション情報などお見逃しなく。

グランプリ受賞者インタビュー

「オオムラサキと図鑑くん」で第2回北杜市シナリオコンクール一般部門のグランプリを受賞した竹上雄介(たけがみゆうすけ)さんは、東京生まれ東京育ち。北杜に知人がいるということで、第1回に引き続き、今回の第2回のコンクールにも応募されました。

グランプリ受賞を知った時のことを聞くと、「単純に嬉しかったです」と笑顔。
「今回は結構練って、自分ではこれだというところで出したので、駄目だったらがっくりくるかも、と思っていました。1次審査が通り、2次が通り……どきどきしました!」

受賞したシナリオは、小学校高学年の子どもたちのお話です。映像化されたときのイメージを思い浮かべ、子どもの話を書くことは少なくないそうです。

北杜市のことを調べていて、オオムラサキから大村 咲ちゃんという女の子の名前を思いつき、そこから構想はどんどん膨らみました。「ただ、この名前を思い付く人はいっぱいそうなので、人間的な心の変化をきちんと表現できるように気をつけました。短編なので、些細な変化をダイナミックに描くというか」。

普段は思いついたらパッと書くことが多い竹上さん。「今回は調子に乗るのをぐっと抑えて、練る段階を置いた後に1週間程で書きました。構想から書き上がるまで1ヶ月くらいだったでしょうか」と話していました。

竹上さんがシナリオを書き始めたのは4〜5年前のこと。その前から有名映画会社にお勤めされており、製作現場の雰囲気はよくご存知です。ただ、これまで経理などの”固い”業務に就いており、なんとか自分の作品が映像化されないかと、いくつものシナリオコンクールに自分で応募し続けていたそうです。

「年間10本は書くので、これまで50作品は書いたかも」と竹上さん。仕事が忙しい中、シナリオセンターの通信講座も受講していたそうです。

今回の受賞後、松永監督や大前先生と映像化に向けて打ち合わせを行い、セリフをもっと面白くして、オオムラサキの魅力がより伝わるように、との観点からシナリオの書き直しをしている最中だそうです。
「応募したときは自分では完璧と思って出しているのですが、話を聞くとどれもなるほどな!と思うのです。代案もサッと出てきて、関心しました。これから悩みたいと思います」と悩むのが楽しそうな様子。

また、役のイメージを固めるためにキャラクター表も作り、絵コンテを描いてもらいました。「大村咲ちゃんなんかイメージにぴったりの絵で、シナリオに書いたことが伝わっていたんだ、と嬉しくなりました」。

来月には撮影シナリオを確定するスケジュールだそうです。念願の映像化。夢が叶うって素敵ですね。北杜をより知った後での最後の手直し、期待しています!

 

 

映画の設計図がシナリオ。いいシナリオから悪い映画はできても、悪いシナリオからいい映画はできない……

第3回北杜市シナリオコンクールは来年になりますが、コンクールに向けたシナリオ教室は今年も開催します!大前玲子先生の魅力的なトークを聞きながら、みなさんもシナリオの世界を楽しみませんか?

大前玲子シナリオ教室応募はこちら。